プロフィール

プロフィール

税理士 神佐 真由美(かんざ まゆみ)

税理士 神佐真由美

税理士 認定社外参謀 ファミリービジネスマネジメント・コンサルタント
大阪産業創造館 経営相談室あきない・えーど 登録専門家

石川県能登生まれ。
大学卒業後、某システム会社でコンサルティング営業を経験後、税理士試験合格を経て、税理士業界へ転身。

どんなことも自分で決め、自分で責任をとる中小企業経営者という存在に出逢い、心からリスペクトするようになり、お役に立てるプロフェッショナルを志し続ける。
主な顧客は中小企業経営者。担当クライアントの倒産未遂事件から、税務と会計だけでは中小企業を救えない、数字としっかり向き合う支援と改善の習慣が必要だと気付いたことが転機となり、戦略策定とマーケティングを織り交ぜた現場の改善につながる未来会計をクライアントに展開中。クライアントの8割で業績向上効果が見られた。

現場に足を運ぶ現場好き。経営改善計画や中期経営計画、事業承継支援を多く手掛け、2021年は事業再構築補助金も複数件採択に成功している。

過去5年間にわたり、大阪市の中小企業支援団体である大阪産業創造館にて資金繰りの基礎・経営者目線の決算書の読み方活かし方セミナーの講師を担当し、満足度95%超の記録を更新中。もやもやとした不安感が危機感に変わり、やることが明確になった、できることが見つかった、なんとかなりそうだと定評を受けている。


税理士業と併せて、企業を総合的に診て、ビジョン・戦略・組織・人・お金の5つの視点からとらえて、成長軌道に乗せるジェネラル・コンサルティングを社外参謀として実施。弓削一幸先生主宰「問題解決倶楽部」のメンバー。

今の私ができるまで

人口5千人の能登の地でのびのびと育つ

私が生まれたのは、石川県の能登にある中能登町(旧鹿西町)というところです。おもてなしNo.1旅館として有名な加賀屋がある和倉温泉のある七尾市と、砂浜を車で走れることで有名ななぎさドライブウェイがある羽咋市とのちょうど間にあります。山と山に挟まれた平野で、車で10分で海に行ける、まさに里山里海といわれる自然豊かな田舎で、幼少期から高校時代を過ごしました。

環境問題に興味を持った高校生時代

私が高校生のころ、京都議定書(COP2)会議が京都市の国際会館で開かれるというニュースを見聞きし、とても興味を持ちました。幼いころから環境問題になんとなく興味を持っていましたが、京都で世界の各国の要職の方が集まり、地球の未来をどうするか、温暖化をどうとらえて食い止めるかという会議が行われていると知って、「これはやっぱり大変なことなんだな」と感じ、将来は環境問題に関連する仕事に就きたいと考えていました。

経営学と環境経済学を学んだ大学時代

一方で、京都に住みたいという願望を中学生のころから持っており、なんとかして京都に住めないかばかり考えていました。また、家庭事情から私立大学には行かせてもらえないこともわかっていましたから、国立大学を目指し、学校の先生の協力も大いにあり、京都大学に入学することができました。合格することを優先したため、目指した総合人間学部ではなく、経済学部に入りました。

「やりたいと思っていた環境問題の勉強が遠のいたなぁ」と思っていましたが、経済学部に「環境経済学」という学問があることを知りました。環境経済学の草分け的な存在の植田和弘先生のゼミに入り、環境問題の解決と経済の関係について研究しました。

ゼミ論文では、「エコハウスによるCO2削減効果と経済的インセンティブの関係」「自動車の効用と環境に与える負荷との関係から炭素税のあり方を考える」という内容のゼミ論文をゼミ仲間と発表しました。

「手に職を」と税理士を目指しはじめる

就職をするにあたり、経済学部出身ではなかなか環境経済に結び付く仕事は見つかりません。

一方で、ずっと「手に職を持ちたい」と考えていたので、やっぱり資格かな!と考え、大原簿記の門をたたきました。ラクロス部の秋のリーグ戦が終わった3回生の冬から、大原簿記の先生のすすめるまま税理士試験の勉強を始めました。このときは税理士とはどんな仕事なのか、検討もついていませんでした。

税理士をサポートする営業職に就き、中小企業の経営者を心からリスペクト

3回生も終わりに近づくと周りのみんなが内定を取り始めます。あせって就職先を探し、縁あってTKCという会社に入社させてもらえることになりました。TKCという会社は、中小企業を顧客とする税理士事務所を主な顧客とする会社です。そのTKCでは、システムコンサルティンググループという営業職に就かせていただき、税理士事務所をシステム面で支える仕事をしました。

税理士さんに同行して、中小企業の現場に赴くことも多くありました。世間知らずだった私は、恥ずかしながら、はじめて「中小企業経営者」という仕事を知ることになります。どんな時代の荒波にさらされようとも、自分で決めて、組織(人)を動かし、結果を自分で受け入れる、世間にはこんなすごい仕事をしている人がいるんだ!ととても衝撃を受けました。中小企業の経営者って本当にすごい!尊敬の念をいただくようになりました。

そんな中小企業の経営を支える税理士さんをサポートする、「サポーターのサポーター」という仕事もとてもやりがいがありましたが、「直接サポートできるようになりたい!」という想いが日に日に芽生え、税理士試験に合格したのち、税理士事務所に転職しました。27歳のころです。

税理士業界に入り、ますます仕事にのめりこむ

税理士業界に入ってからというもの、毎日が新鮮でした。それまで営業職をしていた分、税理士事務所の地道な作業的な仕事はとても地味に思えましたが、仕事を覚えれば覚えるほど、自分が役に立てる、そんな確信を持つことができました。何よりもお客様である中小企業の経営者さんたちとお話するのが本当に嬉しかったです。また、経営者さんを支える奥様やご家族の方、従業員さんとのコミュニケーションをとりながら、仕事をしていくことで、仕事の成果を一緒に共有できることも嬉しかったです。

やっていたことは、税務申告のみならず、経理のサポートや日々の相談、所長のサポートなど。経営計画をつくるお手伝いもしていきました。力をつけてくると、自分でセミナーもできるようになりました。やればやるほど、仕事がおもしろくなり、土日もないほど仕事にのめりこむ日々でした。

プライベートでは、2009年に結婚をし、翌年に子どもが生まれ、2回の産休・育休をいただき、2015年に復帰して、今に至ります。

本当に役に立つ税理士ってなに?壁にぶち当たる

税理士事務所での仕事は多岐に渡るようになりました。毎年のルーティンである税務申告や、毎月のルーティンである月次監査のみならず、事業再生の仕事もお声がけいただけるようになりました。

認定経営革新支援機関という制度ができ、税理士などの職業会計人も中小企業の経営をサポートすべし、という方向になりました。取り組んできたことが社会に求められつつあるなと、「時代が追い付いてきた」という感覚がありました。「よし、出番だ!」と意気込みました。

事業再生の仕事は、事業の在り方を根本から変えていく必要があるのに、私がこれまでしてきたことは、経営者へのヒアリングや、現場の視察、これまでの財務数値の精査、それをもとにした、経営改善計画の策定が中心でした。1年間に稼ぐキャッシュフローと、金融機関への返済がバランスしない会社に対して、経営改善計画を策定し、金融機関と協議をし、たとえば5年で返済する借入金を10年や15年で伸ばしてもらうような交渉を行っていました。

これまでのどんぶり経営はやめ、これからは、経営改善計画に基づいた毎期の予算との予実管理をしていきましょう。管理会計を導入しましょう、と提案してきました。数字を意識するようになれば、経営が変わるのではと思っていました。

しかし、どこかでうすうす意識したくらいでは変わらず、日々の行動が変わらないと経営は変わらないのではとも感じていました。

金融交渉で、資金繰りの負担から解放され、V字回復した会社もありましたが、経営の改善ができず、廃業に近いような状態になってしまった会社もありました。経営改善ってなんなのか?結局経営の在り方が変わらないと数字は変わらない。経営の在り方って何かというと、赤字に陥ってしまった真の原因を突き止め、それを改善す

ることであり、経営計画を立てて管理会計をすることではなかったのです。

弓削一幸先生の「事業再生の嘘と真実」に出逢い「これだ!」という確信を持つ

いちばん中小企業の経営者にとって身近な外部の第三者である税理士。結局税理士って税務署の代理店なの?どうしたらもっと中小企業の経営者の皆さんのお役に立てるのだろうと悩む日々。いろんなセミナーや講座に行きました。

ご縁をいただいた弁護士の先生から、「神佐さん、この本、おすすめですよ」とご紹介いただいたのが、公認会計士で事業再生のプロである弓削一幸先生の「『事業再生』の嘘と真実」という著書でした。

「会計士・税理士・コンサル・金融機関は悔い改めよ!」という衝撃的な帯どおり、「数字だけで計画をつくるな」「ビジネスの在り方を変革しないと企業は再生しない」「管理会計はポジショントーク」うすうす自分が感じていた「このままではあかん」ということをズバリ指摘され、雷で頭を打たれたようなショックをうけました。それとともに、「やっぱりそうだ、これだ!」という確信を持ち、志願して弓削先生に師事することになりました。

ビジネスがわかる職業会計人となってこそ、はじめて経営者の親身な相談相手になれると確信し、今も弓削先生主宰の「問題解決倶楽部」で学びつづけ、得たことを実践し、お役に立てる場面が増えてきています。特に、新型コロナウイルス感染症によるコロナ禍では、今後どのようにビジネスを変えていくべきかというご相談を多く受けています。

企業を全体で診る、社外参謀という立ち位置

また、数字の面だけで見るのは、一面的な見方でしかないと確信し、中小企業診断士でありV字回復コンサルタントである石原尚幸先生の「社外参謀大学」に行かせていただき、「ビジョン」「戦略」「組織」「人材」「お金」という5つの視点から企業を診る「5つ星経営フロー」という考え方に出逢い、ジェネラル・コンサルティングを実践するようになりました。

社会にとっていいことしかしない、遠慮なくやっていくことを決意し今に至る

将来はAIに取って替わられて消える職業の筆頭と言われている職業ですが、一方で税理士の業務範囲は増えるばかりです。税理士という資格は企業の経営について学ぶような試験科目はなく、その後の自助努力で身につけていくしかありません。しかし、今も中小企業経営者にとっていちばん身近な相談相手であることは、しばらくは変わらないでしょう。

「企業は問題の集合体である」と言われるように、どんなにうまくいっていると思われている企業であっても、多くの問題を抱えているものです。抱えておられる問題を、第三者だからこその視点で一緒に解決していき、赤字の会社は黒字に、そして黒字の会社はもっと黒字に、一緒にチャレンジしていく社外参謀であり、ビジネスドクターとして、お役に立っていくと決意しています。

「それって税理士の仕事なの」と言われることもあるかもしれませんが、黒字企業率30%の現在の世界から、黒字企業率100%の豊かな世界を目指して、遠慮なく取り組んでいきたいと思います。

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